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吾輩は猫である_五 - 6

夏目漱石
日语读物
总共148章(已完结

吾輩は猫である 精彩片段:

五 - 6

「何ですって」

「オタンチン·パレオロガスだよ」

「何ですそのオタンチン·パレオロガスって云うのは」

「何でもいい。それからあとは――俺の着物は一向(いっこう)出て来んじゃないか」

「あとは何でも宜(よ)うござんす。オタンチン·パレオロガスの意味を聞かして頂戴(ちょうだい)」

「意味も何(な)にもあるもんか」

「教えて下すってもいいじゃありませんか、あなたはよっぽど私を馬鹿にしていらっしゃるのね。きっと人が英語を知らないと思って悪口をおっしゃったんだよ」

「愚(ぐ)な事を言わんで、早くあとを云うが好い。早く告訴をせんと品物が返らんぞ」

「どうせ今から告訴をしたって間に合いやしません。それよりか、オタンチン·パレオロガスを教えて頂戴」

「うるさい女だな、意味も何にも無いと云うに」

「そんなら、品物の方もあとはありません」

「頑愚(がんぐ)だな。それでは勝手にするがいい。俺はもう盗難告訴を書いてやらんから」

「私も品数(しなかず)を教えて上げません。告訴はあなたが御自分でなさるんですから、私は書いていただかないでも困りません」

「それじゃ廃(よ)そう」と主人は例のごとくふいと立って書斎へ這入(はい)る。細君は茶の間へ引き下がって針箱の前へ坐る。両人(ふたり)共十分間ばかりは何にもせずに黙って障子を睨(にら)め付けている。

作品简介:

夏目漱石《我是猫》日文原版。

1867(慶応3年)、江戶牛込馬場下(現在新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、「吾輩は猫である」を発表し大評判となる。翌年には「坊っちゃん」「草枕」など次々と話題作を発表。’07年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

作者:夏目漱石

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